あの伝説の作品に触れる時がきたようです…
当サイトでも、ついにあの『バーチャルさんはみている』を取り上げる時がきたなと感じています。
2019年放送当時、賛否を巻き起こした伝説のVTuberアニメ。実は、私はまだ一度も見たことがありません。
今回は覚悟を決めて視聴する前に、見る前の正直な印象を残しておくことにします。
ついに向き合う時がきた
当サイトではこれまで、人気VTuberや事務所の分析・紹介記事を投稿してきました。
そして先日、月ノ美兎さんの記事を投稿したことで、そろそろあの伝説の作品に触れる時が来たな、と感じています。
みなさんは『バーチャルさんはみている』1をご存じでしょうか?
当時から賛否を巻き起こし、ある意味でカルト的に語り継がれてきたアニメ(?)です。昔からVTuberを知っている人なら、名前くらいは聞いたことがあるはず。
ここで思い切って告白します。VTuberファン歴は長いものの、私自身、これまでこの作品を一度も見たことがありません。
ですが、せっかくの良い機会。勇気を持って向き合ってみようと思います。
とはいえ、いきなり感想を書くわけではありません。
まずはこの記事で、まだ作品を見ていない私がどんなイメージを持っているのか、正直に書いておきます。実際に見た感想は、別の記事で投稿する予定です。
見る前と見た後で、印象がどう変わるのか、あるいは変わらないのか。それを自分自身で確かめてみたいと思っています。
『バーチャルさんはみている』とは?
- 放送時期:2019年1月9日〜3月27日(全12話)
- 出演者:ミライアカリ・電脳少女シロ・猫宮ひなた・月ノ美兎・ヒメヒナら30名以上のVTuber(※公式サイト掲載順)
- 監督:阿部大護
- 音楽:中田ヤスタカ
- 統括プロデューサー:横澤大輔
- 制作プロデューサー:鈴木慎之介
- アイデア協力:庵野秀明
- アニメーション制作:株式会社リド
- 製作:株式会社ドワンゴ
- 主題歌
第1話~第6話:キズナアイ『AIAIAI(feat. 中田ヤスタカ)』
第7話~第12話:バーチャルリアル(ミライアカリ、電脳少女シロ、猫宮ひなた、月ノ美兎、田中ヒメ、鈴木ヒナ)『あいがたりない(feat. 中田ヤスタカ)』
ED:HIMEHINA(田中ヒメ+鈴木ヒナ)『ヒトガタ』
『バーチャルさんはみている』は、VTuber界の初期から活躍していたVTuber総勢30名が出演したアニメ作品です。
一つの大きなストーリーを追うのではなく、短い尺のコントやコーナーが次々と流れるオムニバス形式の作品となっています。
さて、この情報で真っ先に目がとまるのが『庵野秀明』氏の名前ではないでしょうか。
ご存じの通り、『新世紀エヴァンゲリオン』や『シン・ゴジラ』などの大ヒット作で知られるアニメ監督2です。
そんな大物が、なんと本作にアイデア協力として参加しているのです。
実際、エヴァンゲリオンの主人公・碇シンジが通う第3新東京市立第壱中学校の制服を、出演VTuberに貸し出している3ほどです。
庵野氏は本作の発表時、カラー株式会社の公式アカウントを通じてコメントを出しています。
それによると、2018年の夏ごろに企画の話を聞いてアイデアを出したり、制作スケジュールを心配してスタッフを励ましたりしたそうです。
ただし、「アニメの制作そのものには関わっていないけれど、放送を楽しみにしている」とも語っています。
制服のデザインまで貸しておきながら、制作には直接タッチしない。この絶妙な距離感が、いまだに少し謎めいていて面白いところです。
さらに、Perfumeなどのプロデュースで有名な中田ヤスタカ氏も参加し、キズナアイさんらに楽曲を提供しています4。
「VTuberのアニメになぜこれほど豪華なメンバーが?」と思いますよね。私もそうでした。
この豪華なメンバーが集まった背景の1つとして、アニメを製作した株式会社リドという会社の成り立ちが関係していると考えられます。
この会社は、ドワンゴ、KADOKAWA、そして庵野氏の株式会社カラーなど5社が合同で立ち上げた会社5でした。
ただ、この会社は2018年12月にできたばかりなのに、アニメの放送が終わった2019年4月には解散6してしまいました。
まるでこの作品のためだけに作られたかのような、とても短い活動期間でした。
賛否が分かれた問題作
さて、ここまで見ると人気VTuber30名、豪華制作陣となんとも期待できそうに見えます。
ですが、はっきり言ってしまいましょう。本作は放送当時から、賛否が分かれる問題作として知られていました。
当時よく言われていたのは次のような意見です。
- 普通のストーリーアニメではなく、ショートコントやショートコーナーの寄せ集めだったので、「アニメなのかバラエティなのかわからない」と混乱してしまった
- 普段の配信ですでにキャラを確立していたVTuberが、台本通りのセリフをしゃべることに違和感があった
- そもそもVTuberを知らないと、おもしろさがわからなかったこと
一方で、「内容の評価はさておき、これを地上波でやってのけた挑戦そのものに価値がある」7という声も、当時から少なからずありました。
批判だけでなく、一部においては評価する声もちゃんとあった作品なのですよね。
ちなみに2025年秋には、『アニメタイムズ』の公式YouTubeチャンネルで期間限定の無料公開が行われました8。これをきっかけに、出演者たちが当時を振り返っています。
本作にレギュラー出演していた月ノ美兎さんは、その後の自己紹介動画で本作を「何物にも代えがたい経験」と振り返っています。
また、ときのそらさんも「謎だったなぁ、今見ると感覚変わるかな?」と、どこか懐かしそうにコメントしていました。
VTuberという文化が生まれたばかりの、何でもありな時期だったからこそできた企画なのかもしれません。
良くも悪くも企業勢と個人勢が入り乱れたごちゃ混ぜになっていたカオスな雰囲気は、今では絶対に実現できませんからね。
とはいえ、知る人ぞ知る伝説の問題作として長らくネット民にいじられてきたのも事実。それもまた、本作の確かな一面なのです。
さて、見る前の予想を書いておきます。たぶん私は、作品のできそのものより「当時はこんな空気だったな」という懐かしむ気持ちの方が大きいんじゃないかと思っています。
この予想が当たっているか、それとも全く違うのか。答え合わせは、また今度。